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JAL問題についてまとめてみた

2009年11月 4日 Economics このエントリーを含むはてなブックマーク

今日のピアノ練習会で弾きすぎて疲れてしまったhiroyukiです。初見で弾いたショパンの「雨だれの前奏曲」を合わせて6曲。今日の調子はなかなか良かったです。

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このところニュースで話題になっているJAL問題。 あまりwatchしてなかったこともあり、課題をよく理解していなかったので、ニュースと決算資料を元に調べてみました。こちらで、課題のアウトラインはつかめると思います。

端的に言うと、JALの経営再建、すなわち借金と資金投入に関する問題であり、その周りのステークホルダーとの調整に非常に難航している状態です。しかも、11月末には資金ショートの可能性があるため、時間的猶予もありません。JALが倒産してもしなくても、国の問題に発展する可能性があるため、結論を出すには非常に慎重な姿勢が求められます。

まとめは以下の通り(twitterでのつぶやきのまとめです)。なお、URLは主に、Yahooニュースへのリンクです。

【概要】
2009年第一四半期に990億円もの純損益を計上したJAL。11月には資金がショートすることが判明し、早急な経営再建が必要に。しかし、債権放棄に対する銀行からの反発、企業年金の圧縮に対するOBからの反発、公的資金注入に対する国民からの反発など、調整に難航。現在も、結論は出ていない。


【経緯】
9月:民主党政権発足後、前原国交相が、JAL再建に向けた再生タスクフォースチーム(以下、TF)を立ち上げ。自民党の再建案を一旦見直しすることに。

10月上旬:JALが行っていた外資との提携交渉を、TFが棚上げすることに。 ニュース。そんな中、JAL株が上場来安値を更新し続ける。それに対し、前原国交相は「再建計画の策定は順調であり、株価の上下に一喜一憂しない」とコメント。 ニュース

10月中旬:JALが2500億円の債権放棄を銀行に要請。当然、銀行側は拒否。また、人員削減計画も6800人から9000人に拡大。労組の強い反感を招く。ちなみにJAL社員は48,934人。 ニュース

10/16:官民の出資による、主に中小企業の再生支援を目的とした「企業再生支援機構」発足。JALの再建への活用も検討されるが、当初より実績のなさが不安視されていた(が、11月に決定された)。 ニュース

10/20頃:TFが「事業再生ADR(裁判外紛争処理手続き)」の活用を有力候補更にあげる。これは第三者として、銀行側とJAL/TFの間に立って交渉をスムーズにするための手続き。この頃から再建策は混迷に突入することに。 ニュース。また、TFが銀行側に債権放棄を3000億円から2500億円に圧縮するも、やはり同意は得られず。同時に、国民などへの責任説明が不明瞭にも関わらず、公的資金による資本増強を1500億円から3000億円に倍増。ニュース。この公的資金注入案に市場が好感。100円近くだった株価は、124円(終値)に上昇。これは、国がJALをつぶさないことが明らかになったことに安心感が広がったため。 ニュース

10/23:TFがJAL債務超過を最大8000億円と試算。また、法的整理より再建計画実行の方が、債権回収の面でメリットが大きいと説明。 ニュース債務超過詳細

10/29:支援機構活用を表明。また公的資金投入に関する国民の理解を得るために、企業年金の強制的な減額を視野に、特別立法の通常国会提出を検討。ニュース

10/29:検討を続けてきたにも関わらず、銀行や財務省との対立が続くなどの理由からTFを解散し、支援機構を全面活用する方向になる。そしてTFの存在意義を問われることに。 ニュース。こうして再建策が少しづつ明確になっていく中、JALに対する格付けが大幅ダウン。 ニュース。また、再建案の一つである不採算路線の廃止に、地方や関空が猛反発。地方知事の陳情も。民間企業の再建の難しさを改めて露呈。ニュース

11/3現在:再建策の結論は出ず。11月末に資金ショートを起こすと見られているので、早急な対応が求められる。


【課題】
課題1 企業年金:3300億円の年金積立金不足を1000億円まで圧縮する案が、特にJAL OBから強い反発を受けている。これはJALが、賃金の後払い的性格のある「確定給付型の企業年金」を採用しているため。ニュース

課題2 特別立法:国は、企業年金の圧縮を強制的に実行するための「特別立法」を検討しているが、国が企業の財産に介入することに対して疑問視がある。

課題3 公的資金の投入:3000億円もの公的資金が投入されるとなれば、国民の反感は必至。責任説明が曖昧で、今のところ理解が得られる気配もない。

課題4 リストラへの反発:9000人ものリストラに労働組合から強い反発が上がっている。しかし銀行側は債務放棄等の支援には「リストラの確実な実行が条件」という姿勢を崩さない。ニュース

課題5 債務放棄への反発:銀行側に2500億円の債務放棄を依頼するが、受け入れが困難な状態。また、保証の履行を求める銀行もあるが、これは国民の負担が増えることを意味し、一層、政府が厳しい立場に追い込まれることに。ニュース

課題6 地方からの反発:再建案の一つである不採算路線の廃止について、地方・関空などから反発の声があがっている。前原国交相は「飛行機が飛ばない空白の空港がない形にしたい」と述べるに留まる。ニュース

課題7 混迷した体制:資金ショートまでの時間が短いにも関わらず、1.自民党政権から民主党政権に、2.TFから再生機構に、と2度も再建体制の変更がおきた。最終的に任されることになった再生機構の実績に不安視も。ニュース


【その他】
はたしてJALが必要なのか?前原国交相は「日本の空を飛ぶ航空会社の約6割が日航だ。日航が万が一飛ばない状況になったときには、日本経済、地方経済、海外との交流に支障が生じる。一企業ではあるが公的色彩きわめて強い。」と言うが...。ニュース

少なくとも国民の理解を得ているとは言いがたい状況。67%が「日本航空の公的支援の要請に納得できない」と回答。ニュース

JAL OBは、年金だけで年収600万。パイロットの年収が2000万円近くの上、確定給付型だから、、、とはいえ、現在の状況を鑑みるとこれを適正とするのは難しいかも知れない。 ニュース

元運輸幹部の話。「どうして羽田と成田があると思う?それはJALとANAがあるからだよ」「JALとANA、どちらかひとつだよ、生き残れるのはね」 ニュース

泣き面に蜂とはこのことか。:日航社内報で「沈まぬ太陽」批判 「客離れ誘発」法的手段も(フジサンケイ ビジネスアイ) - Yahoo!ニュース ニュース

決算資料を見る限り、国際関係の落ち込みが激しい。前年度比営業利益で、国際旅客が53.9%、国際貨物が43.8%。世界的不況と新型インフルエンザにより、観光・業務どちらの需要が大幅減少したことが影響。

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今週号の週刊ダイヤモンドで、この問題を取り上げているので、興味のある方は是非。

また、twitterの方でつぶやくかもしれません。

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